子宮筋腫の治療
子宮筋腫の大きさや症状は人それぞれのため、治療法も様々です。
薬物療法と手術がありますが、それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分に合った治療法を選ぶようにしましょう。
薬物療法に用いる薬は、ホルモン剤(低用量ピルなど)、漢方薬、止血剤、鉄剤(貧血治療)などがあります。
ホルモン剤を服用すると、女性ホルモンの分泌が抑えられて一時的に月経が止まるので、筋腫を小さくする効果があります。
ただし、長期使用はできず、最長6ヶ月までしか使用できません。
そのため、薬で症状や筋腫の大きさを抑え、手術をやりやすくするために使われることが多くなっています。
手術には、「子宮全摘術」と「子宮筋腫核出術」の二つがあります。
子宮を全て摘出してしまうと、その後は妊娠することができなくなります。
ただし、月経過多や再発は起こらない、というメリットはあります。
また、筋腫だけを取り除く核出術には、開腹手術、腹腔鏡手術、子宮鏡手術があります。
この場合は、卵巣を残すことが可能で、開腹せずに行える手術もあります。
最近では「子宮動脈塞栓術」「集束超音波治療(FUS)」という新しい治療法も行われています。
「子宮動脈塞栓術」は、子宮動脈(血管)を塞いで筋腫を小さくする方法。
局部麻酔で開腹しないため入院期間は短くなりますが、健康保険は利きません。
「集束超音波治療(FUS)」は、超音波を集中的に照射して筋腫のみを焼く方法。
体には傷は付かないため体への負担は少なくなりますが、受けられる病院はまだ少ないのが現状です。